まるで神保町

はてなブログ界の「神保町」

自分が書かなければおそらく誰かが書く日記

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ブログを始めたのは中学生のときだから、かれこれ12年目になります。
初めてのブログはCURURUというブログサービス。
それからgooブログ、アメーバブログ、mixi、Twitter…色々なブログを転々としてきたなあと、過去のブログのことを思い出しているうちに、あるサイトの存在を思い出しました。
「自分が書かなければおそらく誰かが書く日記」というサイト。
誰かが投稿した日記に上書きをして新しい日記を残す、というとてもシンプルな日記サービスなのですが、僕はそのサイトがとても好きでした。

「自分が書かなければおそらく誰かが書く日記」とは

 

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何も装飾のない真っ白なページにテキストのみ、というシンプルな作りのサイト。
そこにあるのは、「これはなにか」というサイトの概要ページと、名前も知らない誰かが書いた日記ページのみ。

それまでのウェブサービスでは経験したことのなかった、誰かが書いた日記を、上書きして自分の言葉で消し去るという体験ができる日記サイトでした。

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トップ画面はこんな感じ。
サイトにアクセスすると、誰かが書いた日記だけが表示されています。
2015年6月9日のある時間に残されていたのは「女であることの喜び。」という言葉。
右下の「EditMe」ボタンを押すとテキスト入力エリアが表示され、記録ボタンを押すと上書きできる仕様になっていました。

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現在はサービス終了。
「自分が書かなければおそらく誰かが書く日記」らしい、最後の言葉が残されています。

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数々の美しい言葉が生まれた場所

本来であれば、誰かに上書きされて消えてしまう言葉ですが、一部の言葉はTumblrやTwitterに転載され、今も残っています。

自分を騙せ。やってしまえ。行動したら、それが自分だ。 

darekagakaku.herokuapp.comより

私があなたを好きだとか、あなたには何にも関係がないのに、私はあなたにこの気持ちを救ってほしいと毎日願っている

darekagakaku.herokuapp.comより

隣の部屋であなたの笑い声をきいたので、本日わたしはしあわせでした

darekagakaku.herokuapp.comより

我々はもうネットがなかったころの世界のにおいや色を思い出せない

darekagakaku.herokuapp.comより

おやすみ みんなももう寝ろ 睡眠が充分なら大抵のことはなんでも大丈夫だ 
darekagakaku.herokuapp.comより

深夜になると、今日と明日の境界線が分からなくなる。

だれが今日と明日を決めたのか。

深夜になると、どうでもいい事で頭をもたげる。

早く寝ないと。その繰り返し

 darekagakaku.herokuapp.comより

 

一部の言葉は誰かに転載されて残っていますが、もう見ることのできない言葉はたくさんある、というこの感じがたまらないですね。

 

ネット上に情報が少ない

今回、この記事を書くにあたって色々と調べてみましたが、誰が始めたサービスなのかなど、「自分が書かなければおそらく誰かが書く日記」について言及しているものがあまりありませんでした。

いくつか言及しているものがありましたので、ご紹介です。この人たちと、僕もどこかで日記を見る・見られる関係にあったのかもしれないなあと思うと、不思議な感じ。

shikakun.hatenablog.com

http://fjsmh.tumblr.com/post/153895804689/自分が書かなければおそらく誰かが書く日記に寄せて

fjsmh.tumblr.com

「自分が書かなければおそらく誰かが書く日記」の後継サイト?

「WHITE_PAPER」

Twitterで調べていると、気になるツイートを発見。

 

Twitterアカウント「サザエBOT(@sazae_f)」の中の人であり、2017年に話題を呼んだブラックボックス展の主催者である「なかのひとよ」さんによって、「#WHITE_PAPER」という、類似コンセプトのサイト(というかGoogleドキュメント)があることがわかりました。

しかしこのサイトは、なかのひとよさんによる投稿(パフォーマンス)が更新されては白紙に戻る…というものみたいなので、「自分が書かなければおそらく誰かが書く日記」とは別物みたいです。

#WHITE_PAPER - Google ドキュメント

 

話題にならなかった模様

「自分が書かなければおそらく誰かが書く日記」を使ってみて

僕にとって「自分が書かなければおそらく誰かが書く日記」は、知る人ぞ知るマニアックな無人駅に、ひっそりと置いてある記録ノートを読む体験に近かったかな。
インターネットに言葉を残す、ということを今一度考えさせてくれる、素晴らしいサイトでした。